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第二次世界大戦後期には、成形炸薬によるモンロー効果を用いた成形炸薬弾(HEAT弾)が戦車の脅威となった。運動エネルギーに頼らずに砲弾自体が発生させる超高速噴流によって装甲を貫くため、発射装置を簡略化することが出来た。この原理を用いたバズーカやパンツァーファウストなどの携帯可能なロケットランチャーや無反動砲により、歩兵の対戦車戦闘力が向上した。第二次世界大戦後はソ連製のRPG-7などが、歩兵用の対戦車擲弾発射器として広く用いられている。
第二次世界大戦時にドイツ軍戦車が用いた「シュルツェン」は、車体から離して薄い鋼板を張った増加装甲である。これはもともとソ連軍の対戦車ライフル対策であったが、バズーカ等のHEAT弾に対し効果があることも判明した。HEAT弾を車体からできるだけ離れたところで起爆させ、ジェット噴流が車体に及ぼす効果を極力抑えようとしたもので、後にそれ専用として軽量化を意図した金網製の物も作られた。ソ連軍でもベルリン攻防戦時、ドイツ歩兵のパンツァーファウストへの対策として、砲塔の外側に金網やベッドスプリングを貼っている。
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を覆うように並べ、HEAT弾の威力を減衰させる装甲としての役割を兼ねさせた。これに対する射撃実験の映像でも確認できるように、当然HEAT弾によって燃料に着火してしまうが、着弾時に飛び散ったり空いた穴から地面に流れるため、そのまま走り抜けてしまえば車体が炎上することは無いようである。さらに同車は車体前面に柵型の対HEAT装甲を設けたが、これは後述する鳥籠装甲と同じ原理によるものである。
イラク戦争後、イラクに展開するアメリカ軍の車両も対HEAT装甲である「鳥籠装甲」と呼ばれるかご状の構造物で車体を覆っているが、これはもともとイスラエル軍の経験を基にしたもので、RPGの弾頭を50%の確率で不発にすると言われる。
また対戦車ミサイルなどに対する対策として、爆発反応装甲(エクスプローシブリアクティブアーマー)を追加装備する事も多い。初期の頃は性質上HEAT弾にしか効果を持った無かったが、現代の爆発反応装甲はAPFSDS弾にも効果がある(コンタクト5やFY-5など)。ただ作動時に随行歩兵や、車輌自体の装甲に損傷を与える恐れもあるうえ、一度作動すると爆発して無くなってしまう為、その箇所の防御力は低下してしまう。東側の旧世代戦車には、防御力向上を狙って車体に爆発反応装甲をびっしりと貼り付けている事がある。
通常、戦車の装甲は敵と向き合う前面が最も厚く、上面が一番薄く造られている。これは許された重量の中で装甲厚を配分せざるを得ない為であるが、対地攻撃機や対戦車ヘリコプター、トップアタック能力を持つ対戦車兵器に対する脆弱性を生ずる事になっている。乗員が車内に出入りするためのハッチ、キューポラ、また外部を観察するためのスリット、あるいはエンジン部などは装甲を厚くできない箇所で、履帯や転輪のような駆動系も攻撃に弱い。
また砲塔の形状によって、砲塔下部で跳弾した敵弾が車体上面を直撃してしまう「ショットトラップ」と呼ばれる現象を生じる事もある。
車体下面もウィークポイントであり、
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な対戦車地雷で損傷を受ける事がある。
敵への警戒という面で一番の弱点は狭い視界である。装甲の防御力を高めるために良好な視界が得られる開口部は減らされる。戦車は視界とともに外部音も遮蔽され一層周囲警戒が困難になる。敵歩兵からは1km以上先から戦車の走行音が聞かれてしまう。“戦車だけの部隊”は歩兵や隠蔽された車両に対して脆弱となる。戦車は登場した当初から歩兵の手榴弾や地雷による肉薄攻撃によって容易に撃破されてきたが、個人携行が可能な対戦車兵器による離れた位置から戦車攻撃が可能になると、戦車兵や同行の歩兵は徒歩によって周囲警戒する必要に迫られている。市街地戦闘では建物により戦車の車高より高い箇所が多く敵兵の潜伏箇所が多い上、その視界の狭さや音の遮蔽がさらに不利となる。
戦車はキャタピラ、または無限軌道と呼ばれる走行装置によって、車体を支え走行する。
車体の左右2列に並んだキャタピラの履板(りばん)は、その広い面積によって荷重が分散されるために泥濘のような多少の不整地でも走行でき、これは「不整地走破能力」と呼ばれる。また、履板が連続して履帯(りたい)となっているために多少の壕も越えて行け、これは「越壕能力」と呼ばれる。段や堤も通常のタイヤ方式(装輪式)よりは高いものまで越えられ、「越堤能力と呼ばれる。キャタピラによる操行は左右軌動輪の回転数の差によって行なわれる。単純な進行方向の変更では左右回転数の小さな差で行なわれるが、片側のキャタピラを停止したまま逆側のキャタピラを動かすことで「信地旋回」と呼ばれる停止側のキャタピラを中心とするほぼそのままの位置での旋回が行なえる。また、左右のキャタピラを互いに逆回転させることで「超信地旋回」と呼ばれるその場で旋回が行なえる。履帯は接地している地面と大きな摩擦を生むため、「登坂能力」にも優れる。
上記のように多くの長所を備えるが、短所も多い。キャタピラによる走行はエネルギーロスが多く、速度や燃費が犠牲になっており、装輪式のようにパンクはしないが、片方の履帯が切れたり外れればその場で旋回する以上の動きは出来なくなる。
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と振動も大きく、騒音は戦場での行動において容易に発見されることを意味し、振動は車載する装置の故障の原因となり乗員を疲労させる。路面の状況によっては砂塵を巻き上げて場所を露呈させる。またキャタピラと転輪類そのものが重く場所も占めている。
戦車の機動に適した場所としては開けた土地が良くこういった開闊地(Open terrain)や多少凹凸のある波状地(Rolling terrain)では戦車は本来の機動力を発揮できるが、反対に密林地帯や森林地帯のような錯雑地(Closed terrain)や都市部、急峻な山岳地帯、あるいは沼沢地のような車両の進入を拒む場所は戦車の機動が阻害されるので不適な場所とされる。溜まり水のない泥土も履帯に絡みつくので不適である[2]。
RPG-7等による攻撃を
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して開発中のM1エイブラムス用の市街戦対処用キット戦車と戦わなければいけないのは戦車だけではない。戦車は厚い装甲に守られているが視界は狭いため死角からの攻撃に遭いやすく、視界の広い歩兵を随伴させる。大柄で大重量であることから通行には制限があり、防御側はこれを利用し、時には対戦車壕や対戦車阻塞(バリケード)、地雷原等の障害物を用いて迎撃する。対戦車兵器がない場合は爆薬や対戦車地雷を使用しての肉薄攻撃や即席爆発装置(IED)による待ち伏せなどで対抗する事がある。また、防御側は多くの場合、戦車から随伴歩兵を引き離す様に激しい砲撃や機銃掃射を行い、対戦車班が戦車を攻撃しやすくしようとする。
第二次世界大戦中に成形炸薬によるモンロー効果を利用した物が登場すると吸着地雷から対戦車手榴弾・銃砲利用の対戦車擲弾と続き、やがて個人携行可能な対戦車ロケット弾、対戦車無反動砲、携帯式対戦車用擲弾発射器(パンツァーファウスト)が登場した。またロケットランチャーと組み合わせたものはバズーカとして知られる。これらは比較的小型で調達・運用も容易である事から対戦車兵器の主流となった。また戦後になると誘導装置を備えた対戦車ミサイルが開発された。
1970年代にはこの対戦車ミサイルにより、歩兵の対戦車戦闘力が大きく強化された。第四次中東戦争中の1973年10月8日に発生したエジプト軍第二歩兵師団とイスラエル軍第190機甲旅団の戦闘では、エジプト軍が大量装備したRPG-7やAT-3「サガー」により、イスラエル軍戦車約120輌のうち約4分間で100輌近い戦車が撃破され、旅団長が捕虜とされるなど多大な損害を与えた。歩兵部隊と戦車部隊が正面から向き合った戦闘でも、歩兵側が勝利を収めることが出来たのである。
このような携帯対戦車火器の発達がゲリラやテロリストなど重装備を持たない武装勢力にも対戦車戦力を与える事となり、いわゆる低強度紛争(LIC = Low Intensity Conflict)を増長させる要因となった。例えばソ連製のRPG-7は簡単な作りで途上国でも生産できるため、紛争地帯で多く使用されている。